インプラント

インプラントとは

インプラントとは

「第2の永久歯」とも
よばれているインプラント

歯周病や虫歯などが原因で歯を失ってしまった場合、今までは入れ歯やブリッジで歯の機能を補う治療法が一般的でしたが、噛みにくい・外れやすい・歯肉が痩せるなどさまざまなデメリットも生じていました。それらを改善したのがインプラントによる治療です。

自然な噛み心地・美しさがよみがえります。

顎骨に直接インプラント(チタン製の人工歯根)を埋めこみ、さらにセラミックなどの人工歯を被せることで、ぐらつきのない自然な噛み心地が実現できるようになります。しっかりと噛めるだけでなく、見た目も美しいので、自分の歯のような感覚で日常生活を過ごせます。

食事がおいしい!食べ物を選ぶことなく楽しめます。

インプラント治療により、食べ物などを噛む力である「咬合力」が大きく回復します。健康な状態の咬合力を100%と考えた場合、歯を失って入れ歯で治療したときの咬合力は約30%程度とされていますが、インプラントで治療したときの咬合力は約70~80%程度とされています。噛み締める力が回復することで、食事をはじめとした毎日の生活が充実していきます。

インプラントのメリット・
デメリット
(ブリッジ・入れ歯・インプラント)
の比較

ブリッジ 入れ歯 インプラント
ブリッジ
入れ歯
インプラント
対応できる
歯の本数
1本~数本 1本~全ての歯 1本~全ての歯
審美性 保険適用外の材料の選択により、天然歯に近い見た目を再現できます。 保険適用内の診療・保険適用外の診療の選択により、入れ歯の材料が異なり、見た目や使用感に大きく差がでます。 セラミックの人工歯を使用することで、天然歯に近い色調やツヤの再現ができます。変色も起きにくくなっています。
治療期間 周囲の歯の状態によりますが、2ヵ月前後になります。
(装着後は調整が必要です。)
1ヵ月前後です。
(装着後は調整が必要です。)
顎骨の状態や埋め入れる本数などにもよりますが、4ヵ月から1年以上の治療期間が必要です。
メリット 固定式なので入れ歯に比べ、しっかり噛めます。 ほとんどの方に対応できる治療法です。 ブリッジ・入れ歯にはない、人工歯を支える支柱(インプラント)があるため、安定した噛み心地です。
デメリット 健康な歯が周囲にあることが適用の条件です。また、その両側の健康な歯を削る必要があります。 顎骨が退化し、口元にシワができやすくなります。硬い物が噛みにくかったり、がたついたりすることもあります。 インプラントを顎骨に埋め入れる手術が必要です。糖尿病・心臓病などの疾患がある場合は、負担が大きいため治療ができない場合があります。

インプラント治療の流れ

  1. Step 01
    カウンセリング・診察

    カウンセリング・診察

    まずは患者さまの歯のお悩みを詳しくうかがい、インプラント治療の流れをご説明します。その後、現在のお口の中の状態を把握するため、問診・レントゲン・CTスキャンによる骨量の測定などを行ないます。

  2. Step 02
    治療計画

    治療計画

    お口の状態の診断結果より、詳細な治療計画を立案します。残っている歯肉周辺や顎骨の状態などからインプラントの術式を決定します。虫歯や歯周病などがあった場合は、そちらの治療後にインプラントの治療を開始します。

  3. Step 03
    1次手術

    1次手術

    インプラントを顎骨に埋め込みます。外科手術となりますが局所麻酔をしますので、安心して手術を受けることができます。

  4. Step 04
    骨の治癒

    骨の治癒

    手術翌日に消毒をします。その後は骨とインプラントがしっかり結合されるまでの治癒期間をとります(3~6ヵ月程度)。治癒期間は骨の状態によって個人差があります。

  5. Step 05
    2次手術

    2次手術

    再び歯肉を切開し、埋め込んであるインプラントの頭部分を露出させ、インプラントと人工歯の連結部分(アバットメント)に人工歯を装着します。その後、噛み合わせなどの微調整を行ないます。

  6. Step 06
    メンテナンス

    メンテナンス

    インプラントは埋め込んだ後のメンテナンスがとても重要です。定期的に経過観察と歯のクリーニングを行ないましょう。

1日で噛める
インプラント治療

All-on-4(オールオンフォー)とは

1日で噛めるインプラント治療

硬い物が噛めない方、入れ歯に違和感のある方へ。
インプラントで入れ歯をしっかり固定できる、画期的な治療法です。

歯の全くない方、またはほとんど歯の残っていない方に対して、従来の場合は「総入れ歯」や「歯の本数分のインプラント」を埋め入れるという治療の選択でしたが、経済的にも身体的にも負担が大きく、治療期間も長くなってしまいます。
そこでインプラントの埋め入れ本数を4本にし、バランスよく埋め込んで12本の入れ歯をしっかりと固定するという「All-on-4」という治療法が開発されました。インプラント治療の手術を行なった日に仮歯を装着し、手術後短時間で噛むことができるようになります。

リスク・副作用

インプラント治療にともなう一般的なリスク・副作用

・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
・高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
・手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気などの副作用が現れることがあります。
・手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。
・インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
・毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。

○All-on-4/6にともなう一般的なリスク・副作用

・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・インプラントの埋入ともない、外科手術が必要となります。
・インプラントの埋入に関するリスク・副作用については、上記「インプラント治療にともなう一般的なリスク・副作用」をご確認ください。
・残存歯のある方は、症状により抜歯や歯槽骨の切削など外科手術が必要となることがあります。
・治療当日に仮歯を装着できますが、最終的な人工歯を装着できるのは、インプラントと骨とがしっかり結合してからであり、それまで数ヵ月の期間を要します。